
自己愛の傷つき
人間の防衛機制には12~14種類あり、その中の一つに「知性化」があります。
そもそも防衛とは、何から何を守るのでしょう。
他者から自分を否定する言語は、自己愛が傷つきます。
自己愛とは自分の価値です。
否定によって自分の存在が無化されます。
「できる・できない」に人はこだわります。
「できる」は、人から賞賛を得て自己愛の備給になります。
「できない」と、貶され否定され、自己愛は擦り減っていきます。
こうして、私たちは日々、自己愛の備給と消費を繰り返します。
すると、できる事が多く、自己愛が多いほど自己愛は枯渇しないので防衛できます。
心の基本:「温・圧・音」
赤ちゃん時代から、身体の基礎、心の基礎になる三要素があります。
それは、母に抱っこされた母の温もりと、その時の適度な圧迫感、そして母の心音です。
これを「温・圧・音」と言います。
中でも心音、音は、360度どこからでも聞こえるため空間性を養います。
心音は後に声になります。更に換喩されると音楽にもなります。
母親にガミガミ言われたり、煙草を吸うだみ声の母の声は子供に心地よく聞こえないため、音楽を聴いても雑音にしか聞こえないと言うクライアントがいます。
この身体と心の土台の上に知性が乗ります。土台によって上に乗る建物が決まります。
土台、基礎がしっかりしていないと、上にどんなに立派な建物を建てても崩れ落ちます。

家庭で言葉と会話を学ぶ
先ほどの他者からの否定言語に対する防衛に知性化が使われます。
言葉には言葉で返します。
子供が最初に学ぶのは「No」「いや」。これが言えることが大事です。
ところが、子供は「いや」が言えない。
それは親が子供の言うことを否定、排除し、子供は親に言葉が通じないと感じたからです。
子供は言っても仕方ないと黙ります。沈黙します。
そうして、人と交流しない、友達ができません。親の奴隷になってしぶしぶながらも言われた通りする奴隷になるしかありません。
家庭で学ぶべき母とそして父との会話を通じないなければ、会話の練習は誰ともできません。これはコミュニケーション障害です。
「母は自分の言ったことにトンチンカンな答えしかしなった」、と訴えるクライアントは多い。
子供が何を言わんとしているのか、理解しようとして聞く親がどれだけいるでしょうか。
他愛のない、親にとっては何ということのない子供の話をしっかり聞いて、肯定して返す。
言葉のキャッチボールがなければ、語彙も増えず、文章が作れません。
親との会話が通じなければ、友達を作ることは難しくなります。
家庭でどうせ言っても無駄だ、通じない、わかってもらえない、だから喋らないと、人との交流をネガティブに考えるようになっているので、それを親以外の人にも適応するのは仕方のないことです。
知性化とは言語で説明すること
他者からの否定言語に対する防衛に知性化が使われます。
他者からの否定言葉には言葉で返します。
例えば、「それはあなたの考えですね。真理はこうです」と、真理の意味を伝えます。
それには、真理を知っていなければ言えません。
また、言語で返そうにも、そもそも言語と文章力、そして会話ができなければ返すことができません。
すると、やはり感情的になるか、手が出る暴力か、沈黙するしかありません。
言語と会話能力、知性がないと、委曲を尽くして語る(事情・情態についての、細かい点までつぶさに説明する説明する)ことができず、言葉が出こないで、諦めてしまいます。

知性化とは感情的にならず、ひたすら言語で説明すること。
そのため、知性化の第一歩は言語とその意味を憶えて使える事。
真理は精神分析の理論で学び、言葉は読書それも音読し、わからない言葉は辞書を引いてノートに言葉と意味を書き写し、何度も見て覚える事、と我が師は言います。
正しく適切な言語を選んで話すことの訓練が、いくつになっても大事で必要なことです。
ライト.a精神科学研究所 登張豊実
(LAFAERO1 大澤秀行 『基礎の基礎』講座 防衛機制:知性化より筆者まとめ)
LAFAERO1ホームページ:https://lafaero1.com/
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