ライト.a精神科学研究所ブログ

ライト.a精神科学研究所 埼玉県鴻巣市でセラピストとして活動しています。様々な悩みご相談ください。

「親から自立し、新しい自分の居場所を作る」 ブログNo.128

 

     

 

子供時代は自分を取り巻く世界が狭く、自分が育った家族・家庭が全てです。

その中で繰り広げられる、様々な事象・出来事が子供の自我や性格を作っていきます。

 

 

門限

 

例えば、家族のルール。

門限が決められていて、自分は夕方6時。友達は7時。門限が無い友達もいたりします。

門限に遅れ守らないと親に怒られます。

高校や社会人になって、門限の時間は遅くなっても、なくなることがない。

友達はまだ盛り上がり楽しそうに過ごしているのに、自分だけ抜けて帰宅しなければならない。

それでも、もう少しと門限に間に合わないだろうけど留まれば、それはそれで怒られるのはわかっているので、気が気ではありません。どちらにして楽しめないで苦悩します。

親は、特に娘には変な虫がついては困ると、厳しく門限を守らせます。

それに比べて男の兄弟は門限も緩く、夜遅くても咎められることがありません。

これは性差による差別です。

 

親は自分考えと安心のために、子供にどれだけの負担と苦痛を与えているかを考えなければなりません。

門限は要りません。

子供が自分で考えて判断することです。子供に任せます。

 

門限一つでもこれですから、日常の細々としたことにも口うるさく言われると、子供の主体は潰され、殺されていきます。

 

 

家に縛られ、罪と罰に怯える

 

また、自分の家で起こることは皆の家でもあることと思い、そのまま大人になって、考えが変わることは難しいです。

例えば、毎晩祖父がお酒に酔って暴れ、それを止める父や母とのいざこざを見て育った人は、どの家でもこうだと思い込みます。

また、嫁姑や夫婦の諍いが絶えず、一方からまたはどちらからも愚痴を聞かされ、ごみ箱にされた人も同じで、皆、子供は大人の愚痴を聞かければならないものと思います。

そこに、子供らしい無邪気で無垢な子供時代はなく、安らぎや安心はありません。

 

親の誕生日や、父の日、母の日には何かしなければならなかった子供時代があり、大人になってもその習慣を実行しなければならない。

自分はもうしたくなくてもしなければ、何か言われると怯える人もいます。

生家で何か行事がある時には、何をおいても駆けつけなければならない人。

親の介護のために仕事を止める人もいます。

 

そういう人たちは皆言います。「皆、どこでもそうじゃないんですか?」と。

そんなことはありません。個々それぞれで、その家・家庭に限られたことです。

 

家族のルールの境界線を乗り越え、自分のしたいようにすると「罪」となり、在りもしない罰に恐怖を感じ、怯えます

 

子供時代はそのものとしてはなく、大人になった私は、私の考えで生きていきます。

そうでなければ、いつまでの子供の視座と位置でしかなく、自分がありません。

親に呑み込まれてしまうと、呑み込まれていることにも気づかず、麻痺してしまい、親そっくりの人生を歩むことになります。

親から分離してこそ、自分らしく自分の能力が発揮されます。

 

 

自分の居場所と三つの自立

 

18歳以降は、生まれ育った家族を離れ、新しい自分の居場所を作ります。

そして、三つの自立があります。

  1. 空間的自立。親と離れて住み、親から独立します。
  2. 経済的自立。自分で稼ぎ、自分で生活します。
  3. 心理的自立。心の中の親を殺します。親子ではなく、人対人の人間同士という関係になります。

 

これを成し遂げて、やっと一人前です。

 

    ライト.a精神科学研究所 登張豊実

 

 

(LAFAERO1 大澤秀行 『DIAGRAM』講座より、筆者まとめ)

 LAFAERO1ホームページ:https://lafaero1.com/

 

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「喜びと幸せを与え合うためのコミュニケーション」 ブログNo.127

   

人は一人では生きられない、一人では意味がない。

人と人が繋がるとは、関係をつくることです。

関係という繋がりの中で、人は意味を持っていきます。

どんな有名なスターでも、舞台照明を担う人はじめ、様々な裏方を務める人がいなければ舞台は成り立たちません。

支え合って、助け合って生きています。

 

人も物も活かすことです。

自分の価値を高めるとは、どういう人間と繋がり、関係を持つかです。

例えば、ネット詐欺、犯罪者と繋がり関係を持って、自分を高めることはできません。

どういう関係の中に自分を置き、どういう人と繋がるか。その人間関係が自分を作っていきます。

 

今はトクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)という犯罪グループに、未成年者・高校生などがバイト感覚で入ってしまいます。

彼らは指示役の道具として使われ、捨てられます。

 

昔は自らの動機で犯罪を犯しました。

犯罪そのものは決して容認されるものではありませんが、今は他人から指示されて、簡単に犯罪に手を染めてしまいます。

栃木県上三川町の強盗殺人事件では、16歳の少年4人が逮捕されました。

 

もし、今ある関係に問題があるなら、すぐ切り、他の人と関係を繋ぎ直します。

 

人は知らず知らずのうちに、人に助けられています。 

  

  

 

在るクライアントは、幼い頃から家庭で禁止と否定、排除を経験し、親・家族とは話が通じないと感じ、喋らなくなりました。

自分が何か言っても、その言葉は聞かれないので、無効になります。

家庭で言葉を憶え、会話を学ぶのに、喋らないのでまともに会話ができません。

人との交流ができなくなります。友達と言える友達はできませんでした。

それでも不登校にならず、学校に通いました。

身体能力は高く、スポーツは得意だったので、あるスポーツの部活を熱心にしました。

そこで、辛うじて人の中に居ました。

これも無ければ全く人との交流は無かった、このスポーツに助けられたと言います。 

 

人は家庭・家族では交流できなくても、社会に助けられ、社会で育てられることがあります。

 

家庭・家族とは何か。

単に血縁関係が家族を規定するものではなく、コミュニケーション・意思の疎通ができ、理解し合える関係があれば、その集団は家族と言えます。

大事なことは、コミュニケーションができるかできないかです。

人は伝えたいことがある。それを伝える言語能力が必要です。

伝えたいと思う他者がいて、その他者との関係があればコミュニケーションします。

 

人を喜ばせ、幸せにするためにコミュニケーションします。

喜びを交換し、互いが幸せを与え合う、そういう人間関係を結びたいものです。

そうすれば、いじめや犯罪、戦争もない世界が開かれます。

 

(症例はクライアントの了解を得て記載しています)

 

    ライト.a精神科学研究所 登張豊実

 

 

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「うつと無気力と睡眠障害」 ブログNo.126

      

 

うつの原因:「無気力」と「無力感」「焦燥感」

 

現代人によくみられる“うつ”。うつのを引き起こす原因は様々ありますが、精神分析では、うつを引き起こした起爆剤となる言語を探し特定します。

うつは、劣等感と感じた、失敗をした、自己愛が傷ついた、愛する対象を失ったなど様々な原因があり、その人だけの原因の文字、その人特有の個人の意味を見つけます。

 

うつは、「無気力」と「無力感」、そして「焦燥感」の三つが積分されます。

三つが積分されると、死にたくなる。ここに追い込まれます。

これは危険なので、周りも気をつけなければなりません。

 

うつの原因の無力感とは、自分の能力が充分に生かされていない、発揮されてない。

これは「不本意」という言葉になります。

無力を感じるということは、自分は有力であることの規定がなければなりません。

もともと自分に力が無い人は、うつ病にはなれません。

自分に力があるとは、誇大自己ではなく、有力である自分という確かな自分の自己規定、自己認識があるから、無力な自分に出会ってうつになります。

 

「自分はこんなものじゃない」という自己愛の中の誇大自己と、無力感を持つ今の自我との比較からやるせなさと怒りを持ちます。

誇大自己は実際の自分を幻想時に持ち上げてくれるため、マイナスには作用しません。

故に、誇大自己だけならうつにはなりません。

うつになるのは、言語、知性があるためにいろいろと換喩ができ、その意味に振り回されて、無力な自分という規定に至ってしまいます。

 

うつになる原因の一つ、無力感は、有力感が否定されているとシニフィアン(意味)によります。

有力感が否定されて、無力感に書き換えられた。書き換えられるもとになる有力の文字が自分に無ければ、無力にはなれません。

  

 

うつの症状の一つとして腰痛があります。

無力感は意欲を削ぎ無気力をもたらし、何もする気がなくなってしまう。この無気力にとらわれてうつになります。

やらなければならにのにできなかったこと、やり残したことが、重しとなって自分にのしかかります。

この心の重みで腰が痛くなります。

 

 

睡眠障害

 

     

    


うつの症状として睡眠障害には、過眠と不眠があります。

また、寝付けない入眠困難、夜中に目が覚める途中覚醒、朝早くに目が覚める早朝覚醒、眠りが浅い浅眠感、十分睡眠をとったのにまだ寝たりないと感じる残眠感などがあります。

 

自分の力が発揮できなかった悔いが残ると熟睡できない。これが浅眠になります。

私たちが夜眠り、朝目覚めるとは、日々死と生を繰り返しているということです。朝目覚めた時は、新しく生まれたことです。

眠っている時は意識が無いので死んでいる状態です。

しっかり眠るとは、しっかり死ぬということです。

だから眠れないとは死にきれてないということです。

今日一日、精一杯働いた、やりたいことをした、悔いが無いという思いが眠りになり、ぐっすり眠れます。

 

寝たにも拘らず朝起きるとまだ眠く、眠気が残る残眠感の人は、悔いが大きく作用します。

 

寝付くのに時間がかかる入眠困難は、死ぬのに時間がかかる、つまりなかなか死ねない。

寝る前に今日を振り返って「こうしておけばよかった」、「ああしておけばよかった」と後悔があるためです。

振り返ること自体が、不本意です。

振り返るとはシミュレーションすることで、「たられば」であり、これは現実の根拠がない、無意味なことをする妄想に属します。

 

更に、不安や心配が加わるとより睡眠に影響します。

疲れやすいと感じる易疲労感は、嫌々・不承不承、身体を引きずるように仕事をするので疲れるのです。

楽しいことをすると体は軽く感じます。

 

生きる中で楽しみが無いと、しなければならない事、嫌なことをするばかりで、不本意な人生になります。それは悔いを多く作ってしまいます。

だから、「好きなことを見つけましょう」と言います。

 

    ライト.a精神科学研究所 登張豊実

 

(LAFAERO1 大澤秀行 『夢分析』講座より、筆者まとめ)

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「家庭と社会を区別して、家を居心地の好い居場所にする」 ブログNo.125

  

   

 

コンビニがリビングの若者たち

 

一時期に比べると少なくなった印象はありますが、コンビニの前で地べたに座って飲み食いし、喋っている若者を見ることがあります。

あれは内と外、家庭と社会の区別がなく、彼らにとって外であるコンビニの前がリビングだということです。

彼らには社会が家庭。それは、家庭が家庭の機能をしていないからです。

例えば、父が訳もなく感情的に叩くなどの暴力を振るうとか、母がヒステリックに怒る、家庭内に争いがあるなど、家庭が子供にとって居心地の好い場ではないためです。

 

 

家庭と社会を分ける

 

本来家庭は、家族皆にとって安らぎの場です。

安らぎとは自由でもあり、法に触れない限り、何を言ってもいいということです。

必ずそれは、家庭の中だけのことと子供に認識させる必要があります。

家庭の中では、何でも言いたいことが言え、怒られない、否定されない、拒絶されないで聞いてくれる。

だから、社会では法・掟・ルールに従います。

 

この社会の法に従わないのが犯罪者です。

犯罪者になるのは、家庭が居心地の好い場ではなかった。

内と外、家庭と社会が逆転しているために、社会で何をしても許されると勘違いしています。

それはまた、家庭でルールを教えるのは父ですから、父が居ても機能しなかったためです。

この父不在では家庭は無法地帯となり、子供はやりたい放題です。

家庭には家庭のルールがあり、父の旗印の下に家族は集います。

その中で家では自由でリラックスし、社会ではルールに従って学校ではきちんと座って勉強する。

社会と家庭でのルールは違います。

知性と言語をもった父でないと、子供にこれを伝え教えるのは難しいことです。

  

   


子供も学校に行くようになれば社会のルールに従うという、社会の制限が子供にも加わります。

だから、家庭では子供に母は世話をし、all okします。父は子供にしていい事と悪い事を教え、言葉で説明し納得させ正しい方向に導きます。

これによって、社会と家庭がしっかり分けられます。

社会のルールに合わせることを理解させ、その抑圧を解放するのが家庭です。

家は自由と解放の場であり、子供がわがままをできるのは家の中だけだとわかります。

 

 

家庭に学校・警察・裁判所を持ち込まない

 

だから、家庭に社会を持ちこまないことです。

その代表は、学校、警察、裁判所です。

 

学校で勉強しているのですから、家に帰ってまで「勉強しなさい」「宿題したの」などとは言いません。

宿題をしなければ学校で叱られたり困るのは子供自身ですだから、子供に任せます。

 

家が警察とは、いつ、どこへ、誰と、何をしてきたか、調書を取らないこと。

子供が自ら話すのはokですが、親から根掘り葉掘り聞いてはいけません。

秘密を持つことも、子供の成長の一つです。思春期になって何でも親に話すことはまずありません。

親自身の思春期の事を振り返ればわかると思います。

 

裁判所とは、親の価値観や考えで、子供の言動にいい悪いの裁き、評価をしないということです。

家庭でよくみられるのは、「お兄ちゃんなんだから」、「お姉ちゃんなんだから」という言葉です。

弟や妹がいると、兄だから、姉だからというだけで我慢させられたり、譲ったり、面倒を見させられたり、兄弟げんかをすると叱られたりします。

たまたま早く生まれたために、兄・姉と言われるだけで兄弟は平等です。そこに上も下も、いいも悪いもありません。

 

家で学校、警察、裁判所をすると、安らぎと自由がなく、くつろげる居場所がないため、家が社会になります。

 

家庭の平安はまず両親の仲の良い事です。両親はじめ大人の在り方が子供に全て影響します。

子供が勝手にそうなったのではありません。

もし、子供の言動に問題があれば、まず親が自分たちを顧みることです。

 

 

    ライト.a精神科学研究所 登張豊実

 

 

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「一人の人間として生きるには親と手を切り訣別すること」 ブログNo.124

   

 

娘は母の欲望の手先、息子は母のファルスの代理物

 

娘は母の自分のコピーになります。

無意識に、母は娘を自分の欲望の手先にしてしまいます。

娘は母の命令指示通りに動く人です。

母の欲望の手先とは、母の欲望の反復であり、ここに子供の欲望はありません。

言い換えれば、子供は母を喜ばせ、満足させるために生きます。子供の楽しみや満足はないということです。

こういう娘は、「母より幸せになってはいけない」と言います。

自分が新しい服、コートを買うと、母にも買わなけいけません。新車を買うと、母にも新車を買うと言います。

これが親孝行だと思っています。

 

本来の親孝行とは、親に物を買うことや、旅行に連れて行くことではなく、親の悪いところを真似ず、親を超えて自律した一人の人間となり、自分の欲望で生きていくことと考えます。

母と父と訣別しなければ、自分の欲望はなく、自分の好きなこともわかりません。自分の人生を歩けません。

 

男の子の場合は、母のファルスの代理物にされ、母の欠如の否認を手伝うことになります。

ラカンはそれを穴を塞ぐ「栓」と表現しました。

母のそこにファルスがないため、穴が開いていて、その穴埋めをするのが男の子ということです。

 

子供は母を模倣する

 

臨床場面でよく見られるのは、娘が妊娠するとその母が腎臓、膀胱、尿道、尿管などに結石を作る例です。

これは、産みたい欲望を巡る母と娘の間で起こります。

母は年齢的にはもう子供を産めないのですが、娘が妊娠すると、眠っていた産みたい欲望が刺激され、娘を真似ます。

赤ちゃんを産む代わりに、結石を作って体外に出す行為に置き換えます。

この形式は出産と同じと見做されます。

 

  

 

また、鼻が詰まる、副鼻腔炎、蓄膿なども、鼻に膿が溜まるので、膿(うみ)=産(うみ)みたい欲望の身体化です。

      

母が3人子供を産んでいると、娘も3人の子供を産みたいと言います。

母の模倣です。

母の遺品を大事に持っていたり、身につける人もいます。

母と同じ病気になったり、母が亡くなった歳が近づくと、自分も死ぬのではないかと不安や恐れを感じる人もいます。

 

 

all ok 敏速・適確、言われたことだけする

 

母は子供を無意識に自分のファルスにしたり、自分の欲望の手先にしています。

これをしないために「all ok」します。しかも「敏速・適確、言われたことだけする」。

これをすれば、母のコピーではなく、母が子供の欲求・欲望に従うので、オリジナルの子供ができます。

子供は母の欲望の反復、模倣ですから、母の欲望を抹殺し、母のファルス、母の欲望の手先を止めれば、自分として生まれ変われます。

これをしなければ、今の自分は母そのもの、同じということです。

 

 

欲望とは

 

欲望とは欠如です。欠如しているからこそ、それを求めます。

自分にあるもの、満たされたものは欲望する必要がありません。

女性は欠如を子供で埋めてしまえます。これは子供を犠牲にして、子供の個を尊重していません。

 

我が師は言います。

欠如を言葉にすれば欲望になる。欲望は欠如から見つける。自分に欠けていることに気づく。

欠けているものの探し方は、怒りを見つけること。怒りの対象こそ欠如の対象であり欲望。

憶えられない自分に怒れば、勉強し憶える。

満足していれば怒らない。満足は不足しか作らない。

欠如は満足を生み、仕合せの種は欠如である。

自分に欠けているものは何か、探す。

欠如を言葉・文字にする、それが欲望になると。

 

    ライト.a精神科学研究所 登張豊実

 

(LAFAERO1 大澤秀行 『アンコール論』講座より、筆者まとめ)

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「母が握る子供の未来」 ブログNo.123

    

        

子供が母から自律し分離していく過程で、

最初は母との一体・融合感の中に赤ちゃんは居ます。

母という対象を認識することなく、母と自分が分けられない状態で、オッパイでさえ、自給自足していると思っています。

 

匂いを嗅ぎ、音・声を聞き、目が見え、味覚へと、知覚が発達してきます。

母の声とまなざしとスキンシップによる母との二者関係で、第三者の介入なく、母は24時間態勢で赤ちゃんの傍に居ます。

笑顔の母のまなざしが自分だけに100%向き、母に見守られて赤ちゃんはホッとします。

これが子供だけに向けられることが“独占”になり、「母の関心は私だけ」と赤ちゃんが思える母の対応と世話行動が大事です。

 

スキンシップにより安心と安全を学び、庇護されます。

自分一人では何もできない無力で寄る辺ない存在ですから、放っておかれて守られていると感じられないと、基底不安を学びその不安が一生付きまとい続きます。

何かがある訳ではないのに不安で仕方がないという人は、この最初期の安心と安全が無かったということです。

 

母が赤ちゃんを見たり見なかったりという中途半端なまなざしでは、母の関心は私だけに向いているとはならず、後に羨望と嫉妬を抱きます。

因みに、多くの大人の女性は自分だけに声をかけ、見ていて欲しい。他の女性に関心が向くと嫉妬します。

母との二人だけの世界が不完全であれば、後の病理の種を作ります。

 

子供は成長と共に、母と徐々に離れていきます。

母が不在の時間がやってきます。

母の不在の時間を埋めるのは、母と一緒に居た時の母の映像、母の名残です。

そもそも母が2歳まで子供の傍にいて、一緒に過ごす体験があることが前提です。

子供である私が母の映像と共に母を憶えているように、母も私を憶えていると子供が思えること。

これで「母と共に」が子供の中に登録されます。

 

子供は言葉を憶えていくと、母を言葉に置き換えることができるようになります。

フロイトが言ったのは、母がいつも使っていた糸車を母と見做します。

この糸車を投げたり、拾ったりして、在不在の遊びに置き換えて母の不在を凌ぎます。

ウィニコットの言う移行対象は、母の柔らかい肌触りを毛布やぬいぐるみに置き換えて、それに触れることで母の不在の不安を和らげます。

子供なりに言葉を憶え、母と見做せる言葉を持っているということです。知性の芽生えです。

それは子供が自分の母からどういう文字を抽出するかです。

例えば、母の温もり、柔らかさ、優しさ、守るなど。

子供に言語能力が必要で、母を言葉してそれをものに置き換え、また言語によってどんどん物・事・人に置き換えていきます。

この言葉も、母との会話の中で学びます。

当然、母が適切に子供に話しかけ、子供の話を聞きコミュニケーションすることです。

無口な母、語彙数の少ない母ではいけません。子供にわかる言葉で話せる言語力など、知性が必要です。

  

     


母の声とまなざしとスキンシップによって、子供は安心安全の快の中で母と一緒に居たい。

そして母を真似、「母のようになりたい」と思います。

母のように料理を作りたい、掃除したりして家を綺麗にしたい…を積み重ねて、言語を学び発展していきます。

母に豊富なバリエーションがなければ、子供はすぐに真似てしまい、母から学ぶことはないと見切ります。

「母のようにはなりたくない」と思う人は、適切に世話され守られなかったため、不快と不満を抱き、不満は攻撃性、破壊へ向かいます。

これでは真似る、学ぶ心が子供に育ちません。

自分以外のものに興味関心を持って学ぶがなければ、学校の勉強にも心が向かず身が入りません。

 

しかも母が笑顔で楽しそうにしていること。つまらなさそうにしている母を子供が真似ようとは思いません。

この母を模倣する時期をラカンは鏡像段階と言いました。

いずれ子供が母を真似て、母からもう学ぶものはないと悟り、エディプス期になると父に愛着対象を移し、幼稚園移行は社会に目を向け、世界が広がって行きます。

そこまで子供を導く母の役割は大変大きく、子供の将来を輝かしいものにするかどうかも、子供にとっての最初の対象である母にかかっています。

 

私も、母の役割がこんなに子供に影響するとは精神科学、精神分析の理論を学ぶまで知りませんでした。更にエディプス期の4歳からは、言語で子供を諭す父の登場です。

これから子供を産む方たちには是非理論を知って、実践して欲しいと願います。

また、子育て中の方たちにも、知ることで軌道修正し、子供を活かす方向に歩んで頂きたいと思います。

 

    ライト.a精神科学研究所 登張豊実

 

(LAFAERO1 大澤秀行 『精神発達論、基礎の基礎』講座より、筆者まとめ)

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「理論・真理は命を救う -京都府南丹市11歳男児殺害事件より-」 ブログNo.122 

京都府南丹市11歳男児殺害事件で義父が逮捕されました。

 

最初に、父親が小学校の近くまで車で送っていった、その後に行方不明になったと聞いて、まず違和感を感じました。

何故、小学校の近くだったのかと。

近くとは一体どこなのかと疑問に思いました。

 

その後、義父が逮捕されたと聞いて、やはりそうかと納得しました。

それまでテレビのニュースでは、「父」と聞いていましたが、「義父」ということは、実の父ではない。

母親が再婚した連れ子ということで、理論通りでした。

 

精神分析では子供の精神の発達を何より一番に考えます。

そのため、子供が18歳になるまで、片親がその子を連れて再婚はしないのが鉄則です。

何故なら、離婚による生別や、死別であっても、その子にとっての父親は血の繋がった実の父しかいないからです。

何歳で両親が離婚したかは知りませんが、今回の11歳男児にとって父は実の父だけです。

 

それを母や大人たちの都合で、「今日からこの人が新しいお父さんよ」と言われても、子供には受け容れられません。

それは「父」ではなく、子供にとっては「男」であり変なおじさんです。

子供にとって、新しい疑似家族は、新しい父ではなく、男と母であり、その男は母の愛人なのです。

 

当然、父が母と生別・死別し、父が我が子を連れて、母とは違う女性と再婚した場合でも同じです。

子供にとってその人は「母」ではなく「女」です。

故に、その女性を心から「母」とは呼びません。

 

おそらく、11歳の男児は義父に対して文句を言ったり、反抗したりしたのでしょう。

思春期に入る頃の子供は、それでなくても親に反抗します。それが当たり前です。精神の発達から言えば正常な言動です。

ところが、反抗された義父は腹が立ち、殺害にまで至ってしまったと考えられます。

 

    

以上の理由から、シングルマザー、シングルファザーで子育てをし、いろいろ大変なこともあるでしょうが、結婚、同居はしない、子供にとっての他人を家に入れないのが鉄則です。

外で会うのはokです。それは大いに勧めます。

そして、結婚・同居は子供が複数人いる場合は、末っ子が18歳になるまで待ちます。

18歳を超えれば家を出ることができるので、子供が選択します。

その時まで、子供の心を第一に考えて待ちます。

 

今回の悲劇は、人間の、子供の心を知らないために起きました。

それらをフロイトやラカン、先人たちが「精神分析」という理論として残してくれています。これは真理です。

無知は人の命に関わります。知っていれば避けられることがたくさんあります。救われる命があります。

今回の、京都府南丹市11歳男児殺害事件も避けることができました。その知を持って欲しいと願います。

 

  ライト.a精神科学研究所 登張豊実

 

(LAFAERO1 大澤秀行 『世界をみる広い視野』講座より、筆者まとめ)

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